今回は、現在でも根強い人気のあるC57です。
『C57形は、国鉄の前身である鉄道省が設計した亜幹線旅客列車用中型テンダー式蒸気機関車の一つである。
1937年(昭和12年)、C55形の63号機として製造が始められた機関車であるが、改良箇所が多岐に及んだため、検討の末に新形式とすることが決定され、C57形蒸気機関車として誕生している。1947年(昭和22年)までの間に201両が量産された。本形式への信頼は高く、C51形に始まるライトパシフィック(軸配置:2C1)機の決定版となった。
C55形との主な相違点はボイラー使用圧力の上昇(14kg/cm² → 16kg/cm²)、それに伴うシリンダ直径の縮小(510mm → 500mm)、ポーク動輪からボックス動輪への変更などである。ボイラー使用圧力が上昇したことにより、C55形よりも石炭・水消費量の減少や出力上昇など性能が向上し、これが新形式を与える決め手になったとも言われる。』 【Wikipedia より抜粋】
C57形は 「貴婦人」 のニックネームと共に大変人気のある機関車で、山口線の 「SLやまぐち号」 や磐越西線の 「ばんえつ物語号」 などのイベント列車を牽引する姿が現在でも見られます。Nゲージ鉄道模型の世界でも、蒸気機関車を手掛けた全てのメーカーの競作となり、数多くのモデルが存在します。しかし、貧乏人の私には、金属製キットや高価な天賞堂製のモデルなど買えるはずもなく、選択肢といえばプラ製のものだけでした。
初めて手にしたモデルは1982年発売のトミックス製です。テンダードライブで縮尺は正確らしいのですが、機関部とテンダーを繋ぐドローバーが異常に大きく、これをクリアするためにキャブ下が省略されていてスカスカ。今も持っていますが完全にコレクターズアイテムと化していて、例のリストにも載せていません。その後、2009年に素晴らしい完成度のリニューアル品が発売されているようですが、その頃はすっかり興味が失せていて露知らず。お値段の方も、当時の金属製に迫る 17,800円!。
KATO製は例によってスケールオーバーで、C55に嫌気がさしていたので最初から買う気ゼロ。そんな訳で、我が家の在庫はまたもナンチャッテのマイクロエース製品(失礼)のみ。
C57-117(3次型・北海道タイプ)【A9901 '99.
10発売】
ナンチャッテなんて言ってはメーカーに失礼ですよね。例によって縦方向の間延びは致し方ないことですが、それ以外はまあまあではないですか?。
北海道タイプの特徴は、キャブに扉が付いたこと。それによってモーターの出っ張りが上手く隠されていますが、C57の軽快感が削がれていることも否めませんな。
下の写真のように上の方から見下ろせば、ほら、C57以外には見えませんよ。
「北海道観光」 と描かれたトレインマークは、1961年(昭和36年)から国鉄が始めた、旅行会社と提携してあらかじめ定められたモデルコースを優等列車で巡る観光ツアー用の団体専用列車に付けられたもので、当時、最新鋭の10系客車10輌を連ねたオール寝台列車だったようです。北海道観光号は上野・青森間で運転されており、C57が仕業に就いていたかも知れませんが、それが北海道仕様のC57であったかは疑問です。
客車を牽かせてみましたが、キャブ屋根がやはり高いですね。
後ろからのショットはモーターが丸見えでチョット・・・。
こちらは、北海道観光号と同じ10系寝台車のナハネフ10(車掌室付き)を牽かせてみました。
なんだかんだ言いつつも、より正確な模型が欲しくなってネット検索してみたところ、KATOも2014年に完全リニューアルしていて正確な縮尺になっていることが解りました。しかし、ネット通販でも新品はほとんど見つかりません。
― (その2)に続く ―