「春に三日の晴れ間なし」 と言いますが、昨日の好天から打って変わって今日は雨。昼過ぎには、雨音がうるさいほどの結構な降りになりました。
閑話休題、5月9日にファイアフライⅠcが完成して以来、次は何をと想いを巡らせておりました。ナンチャッテ改造による蛍ネタが一つあるんですが、立て続けに二つ作ったんでファイアフライはち
ょっと飽きてきたし・・・。かといって、他の車種を手掛けるのも億劫でね~
。

なんて考えていたら、前作のファイアフライⅠcで使用したM4A3のハイバッスル砲塔が気になり始めました。我が家の在庫のうちハイバッスル砲塔のものと言えば、タミヤ、ドラゴン、アカデミーのいずれも105㎜榴弾砲タイプのもの。タミヤは作りやすそうだけど古いキットだし、アカデミーはアレ~
?な代物だしね。ドラゴンは三者の中では最新版だけど、相当構えないと作れそうもない。
他に何かなかったかと物色していたところ、ストック棚にコレ↓がありました。
イタレリのシャーマン・カリオペ!。これも、A3車台でハイバッスル砲塔。
上の2枚はホビーショップM's PLUSのサイトにあった作例写真で、ここまででも充分に大変そうですが、本当は40本のロケットランチャーの一つ一つと砲塔との間に発射装置の配線が必要なんですよ。
これはネットで拾った実写フォトですが、ランチャーと砲塔との間にケーブルが見えるでしょ?
以前、完成品を見せてもらったシャーマンフリークのM浦君も、最近素晴らしい完成度のカリオペを作られたzhukov閣下も、「これだけはやっとかないと」 とばかりに、この面倒な配線を再現していました。
2016年7月9日の当ブログに載せたM浦君の作品
いや~、どちらも甲乙つけがたい素晴らしい作品ですが、こんなの見ちゃったらもうお腹いっぱい
。っていうか、老化現象絶賛進行中のモケジイにとっては虐待に等しい行為ですよ
。なので、ロケットランチャーのパーツは見なかったことにして75mm後期型砲塔搭載のM4A3としてサクッと(んなわきゃぁねぇだろな~)作ろうかと。


ところで、パッケージサイドには 「©1995」 の表記が・・・。つまり、1995年にコピーライト(著作権)を取得したってことですよね。でも、これはカリオペでのこと。そのずっと前から普通の戦車タイプのA3があったんじゃなかったかな~。
ある方の 「シャーマン戦車のキットについて」 という記事(http://www.lares.dti.ne.jp/~nadhi/sherman/sherman_m1.html)によると、・・・
『・・・その後、M4A3E2(といいながら内容は単なるM4A3後期型76mm砲タイプ)を発売する時に新規金型でM4A3後期型の上部車体を製作した。タミヤのモノより後に出た割には、あまり進歩のない出来なのが少し悲しいが・・・。バリエーションとしてシャーマン・カリオペロケットランチャーも発売されており、これを製品化するにあたって75mm後期型砲塔を部品化した(これもタミヤのより優れているとは言えない)。』 と評価しています。
私のブログをいつもフォローしてくれているシャーマンフリークのM浦君も 「今の目で見ると色々不満のあるキットで当時の雰囲気を楽しむだけに留めた方が良い。イタレリシャーマンは、'78年リリースの76㎜大型砲塔のA1後期型は出来が良いが、A3ベースのキットはイマイチ。で、ロケットランチ
ャーとか上陸作戦用パーツとか、他社のキットにはないパーツのみ取り出して転用し、残りはポイした方が健康的。イタレリ・A3車体の決定的な間違いを挙げれば車体下部のエンドパネルで、排気管がパネルと一体モールドになっているところ。ここは絶対許せない。」 と酷評してました。
まあ、往年の今更キット?というところですかね。でも、エンドパネルと排気管の問題は、タミヤ・M4初期型のキットに入っているA3用の余剰パーツを利用すれば、苦も無く解消できるはず?。おおらかな気持ちで、「そう、昔はこうだったよね、懐かしいな~」 と懐古趣味に浸りながら、細かいことには一切目をつぶって作れば何とかなるんじゃなかろうか。何よりも、古いキットを積んどくのもストレスの元になるし、組みもしないでポイするのもなんだしね~。
という訳で、次回作もやっぱりシャーマン。しかも、・・・
・・・こんなパーツもあるんで、M4A3105㎜榴弾砲搭載型に決定(暫定?)。
作るものが決まったところで、実車フォトの収集など。
105㎜榴弾砲を装備するシャーマンの決定版フォトと言えばコレっ!。
上の写真を含め、本記事中の実写フォトは全て、月間グランド・パワー 2008年1月号 特集・M4シャーマン(2)から転載しました。同誌のキャプションによれば、「1944年8月1日、(ブルターニュ半島付け根北側の)アブランシュ近郊における第4機甲師団第8戦車大隊のシャーマンだが、こちらは
105㎜砲搭載のM4型である。」 とあります。つまり、この車台はM4A3ではなく、M4(無印)の後期型ということ。
で、ドンピシャのキットがドラゴンのコレ。
車体前面はA3と同じ1枚板になっていますが、エンジンデッキと車体下部のエンドパネルはM4、M4A1と同様で砲塔はハイバッスル型。
「1945年1月3日、ベルギーの トルー・ド・プラに展開した第2機甲師団第32機甲連隊本部中隊のM4(105㎜)」 ということで、これもM4車台ですが、砲塔はコマンダーズキューポラが付いて片開き1枚ハッチとなった後期生産型。ハイバッスル砲塔の後部が明瞭に見て取れます。
「沖縄における米陸軍第713戦車大隊のM4A3(105)HVSSである。105㎜榴弾砲の威力は、対陣地戦で有効だった。」 とあります。左側の車輌は、おそらく白に近いサンドで迷彩を施されているようで、興味深い写真です。
「沖縄における米陸軍のM4A3(105)HVSS。複列式転輪と水平懸架からなるHVSSサスペンションと幅広のダブルピン組立式履帯が装着されている。」 とありますが、これは戦車よりもクルー主体の写真で足周りはもう一つ良く見えません。
それにしても、クルー全員が上半身裸で薄笑いを浮かべながら、隊長らしき人の話を聞いてる風のこのシーンって何なんでしょうね?。まるで健康診断の前に注意事項を聞いているみたい。「野戦病院の看護婦は男好きだから気を付けろよ。決してズボンは脱がないように!」 なんてな~。
では、また。